2026/01/17

「ラ米講★アビヤ・ヤラ」を始めます

新しく「ラ米講★アビヤ・ヤラ」を立ち上げました。主宰の水口良樹です。

 
このバナー(?)はとりあえず作ってみただけなので、変わるかもです。
てか変えられるといいな。

 
新しく立ち上げたはいいけど、一体それは何なのか? 名前からしてちょっとわかりにくいという方もおられると思いますので、まずはキックオフに向けて、簡単な説明をさせていただければと思います。

<不思議な名前、アビヤ・ヤラとは>
アビヤ・ヤラという名前、なんだかよく分からないという方がほとんどではないかと思います。アラブ的な何か?と想像の翼を広げられた方もおられるかも知れません。

実は、このアビヤ・ヤラ(Abya Yala)とは、中央アメリカ地峡の南端に位置するパナマという国の先住民グナの言葉で「成熟した大地」というような意味を持つ言葉です。

そしてこの言葉は同時に、南北アメリカ大陸に住む先住民たちによる「アメリカ大陸」に変わる言葉として使うことを目指していこうと提唱されている言葉でもあります。
つまり、これから先住民は、アメリカ大陸やラテンアメリカというような言葉ではなく、アビヤ・ヤラという名前で自分たちがもともと住んでいた大地を呼びたいと言っているということです。
(北米のネイティブ・アメリカンにおいては、タートル・アイランドという言葉が別にありますが、南北アメリカ大陸を指すものとしてはアビヤ・ヤラ、ということになります)

そもそも、なぜ私たちはこの大陸を「アメリカ」と、ヨーロッパ人であるアメリゴ・ヴェスプッチの名前からつけられた大陸名で呼んでいるのか。そのことを私たちは今一度振り返って考える必要があるかと思います(近年は複数形の「アメリカス」という呼称も流行っていますね)。

例えば、「北海道」と現在私たちが呼んでいる名前は、それを征服した「日本人」と定義されるマジョリティである大和民族系の言語によって規定されています。つまり、もともとそこに住んでいた先住民アイヌ語での呼称は征服とともに奪われてしまっています(ローカルな地名には残っていますね)。

こうした言語帝国主義は、他人事ではなくリアルに私たちみんなの問題でもあります。アビヤ・ヤラ(アメリカス)、そして東南アジアや東アジア諸国、アフリカ、中東といった非西洋諸国の植民地主義からの解放の長い現在進行形の闘争と暴力の歴史を考えながら、日本はそのなかでどうあるべきか、ラ米講★アビヤ・ヤラが改めて考えていく一助になればと思っております。

そんなふうに書くとちょっと難しく感じてしまわれる方もおられるかも知れませんが、とにかくいろいろなアビヤ・ヤラ各地のお話を、その道に詳しい人にうかがいながら考える機会をまずは作っていければと思っております。

<講とは>
日本にはかつて「講」組織というものが広く社会に根付いたものとしてありました。
寄り合って、さまざまな目的のために学び合い助け合うような伊勢講や富士講(これらは主に信仰、巡礼のための仲間組織ですね)というようなものから困ったときのために積み立てておく頼母子講のようなものまで、民衆の一つの場として機能してきたのが講です。

本来、講は講組織によって運営されるのですが、ラ米講★アビヤ・ヤラでは特に組織化しません。というか、実はまだどういうかたちで運営していくかは全く決まっておりません。
まあ、とりあえずやっていきながら考えていきたいと思います。楽市楽座的な名前も魅力的だなぁとか、ラ米工房もいいな、とか思いながら、結局「講」という名前に落ち着きました。これがいいのかどうかはわかりませんが、きっと続けていくうちに、この名前に特に違和感を感じなくなっていくんじゃないかなと思っております。

<何をしたいのか>
基本的には、アビヤ・ヤラを中心にいろいろなことを考えるプラットフォームになれればいいかなぁと想像しております。

この会には前身があります。2004年に「メキシコ学勉強会」という名前で始まり、2012年に「ラテンアメリカ探訪」と改称したささやかな会が、2025年12月末に22年続いた活動が突然終了し、解散ということになりました(それもメーリングリストでのみ発表されたのでオフィシャルには何の発表もありませんでした)。そのため、世話人であった水口がライフワークと思って担当していた毎月の月例会(年明け以降の予定も少しずつ決まっておりました)を、まずはどうするか、というところから、この会を立ち上げるということになりました。ですので、まずは個人でオンライン(たまにハイブリッドでオフラインでも)を舞台に、アビヤ・ヤラのいろいろな話をシェアし、学び、気づく場を作っていければと思っております。

そしてこの経緯ゆえに、これまで「ラテンアメリカ探訪」で公開していた例会のアーカイブを、ラ米講★アビヤ・ヤラが引き継ぎ、公開を続けていければと思っております(ただし、他の世話人の方が企画したものに間しては、引き継げません。ご了承下さい)。

また、これまでと違い、個人商店となったので、自由にやりたいことを実験的にやってみれたらいいなぁとも思っております。もし、こんなことをやって欲しい、やりたい、というアイデアなどありましたら、ぜひ教えていただければ、私がそれでぐっときたら、そういったものもどんどん取り入れてやっていければと思っております。

何にせよ、まだ真っ白な白地図に少しだけ方向性と最初の石組みだけが見えている、そういう状態です。その道をまっすぐにひたすら続けていくのか、それともいろいろ道草をくいながらあちこちで面白そうな企みにトライしていくことになるのか、まずは歩いてみながら考えていきたいと思います。かたちを決めない。ということも大切にしたいと思っております。
ともかく、こんな感じで、新しく「ラ米講★アビヤ・ヤラ」をスタートできればと思っておりますので、どうぞみなさま、よろしくお願いいたします。



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